2002年9月 岡山県犬島にて
(FUJIFILM EPION50)




『犬島大門紀行』

このあいだ、バイト先の慰安旅行で瀬戸内は岡山県の犬島に行って来ました。
関西の人向け地図それ意外の人向け地図
位置的に言うと小豆島や高松の屋島に近いのですが、
赤穂線の西大寺駅からバスに乗り換えて40分。
田んぼだらけの田舎道を通り、峠を越えたらそこは瀬戸の海。
郵便船(といっても今はクルーザーなのですが)で8分・・・といったところなのです。


そう、まるで金田一少年にでも出てきそうな内海の孤島・・・。
殺人事件を解決したり、じっちゃんの名にかけたりなどいろいろ
恐ろしい惨劇が起きたりするのです・・・。


・・・というのは嘘で、まあ
そこは海の幸がおいしかったり、釣りや海水浴など海の遊びが満喫出来るのですが、
9月の海はクラゲの海なので、
今回の宿の岡山市立犬島大自然の家にチェックインするまでの間、
島を散策したりボーッとしたりしてました。
歩いても外周4キロという小さな島で、
1時間もあれば一周できます。


そして島の東半分は、明治時代に建てられた銅の精錬所跡になっているのです。
まずそこを見て回りました。

・・・というか、かなりボロボロで風化しているのでもはや探検に近いのですが。
レンガづくりの廃工場はなかなか趣きがあり、いろいろ写真を撮りました。

瀬戸内の美しい島々・・・小豆島などを遙か向こうに眺めて、
その手前にはレンガのひび割れた煙突がそびえる。
うーん、漫画の資料に使えるぞー、と興奮してました。

そして、宿に帰ってきて
ロビーに置いてあったビデオをなにげに見てみてびっくり。



なんとそのラベルには

西部警察in犬島

と書かれてあったのです。



さっそくデッキに入れて再生してみます。

すると例のド派手なオープニングとともに「西部警察III」の文字が。
ドッカーン!!チャ〜ラ〜ララ〜、ララ〜ラララ ラ〜ララ〜〜♪(例のOP曲)
無意味なほどでかい爆発とともにぶっ飛ぶパトカー。
船は燃えるは、路面電車は爆発するわで大変です。

そして、大門団長が例のグラサンをかけたまま
パリを闊歩しているのをバックに、サブタイトルのテロップが。



「大門死す!男達よ、永遠に」



ええーっ、最終話やないか〜!
しかもシリーズの完結話!

そのまま続けて見てみることにします。



敵のボスは原田芳雄。
彼の率いるテロリストと我らが大門軍団が対決するのです。
渡哲也の大門と館ひろし、石原良純ら大門軍団がゴムボートに乗って
島へ上陸。

・・・あれ? この風景は・・・。
小豆島が遙か向こう。
敵のアジトはレンガづくりの銅の精錬所跡。

さっき見てきたのまんまやん!
なんと驚いたことに、
大門軍団は先ほど見てきた場所で最後の戦いを繰り広げているのです。

つまり、僕たちは知らない間に西部警察のロケ地参りをしていたというわけです。
ああ、なんてこった!!


そしてラスト数分、僕らがついさっき小豆島を眺めていたあの場所で、
敵の生き残りの銃弾が大門団長の心臓を貫くのです。
「団長ーーッ!!」
大門殉職!
泣き叫ぶ大門軍団とともに、思わずこちらも宿のTVに向かって叫んでしまいました。


遅れて到着した機動隊が二列に並んで敬礼。
大門の亡骸を担架に乗せた大門軍団が
その真ん中をうつむきながら歩きます。


エンディングにてボスこと石原裕次郎が大門の警察手帳を
投げ捨てて一言。
「さよなら」
ウワーソウワーソ!(;´д⊂)
 
 
ただしその手帳の中には「警視庁西部警察 大門」
でかでかと書かれてあったことだけは、笑ってしまいました。
おいおいどんな管轄やねん!
 



 
西部警察がお好きな方はぜひ犬島へ行ってみてください。
できればビデオか何かである程度おさらいしてから行くと
感動もひとしおかと思われます。
そしてロケ地を見て回った後は、
犬島大自然の家に泊まって、ロビーのビデオを見る事をお薦めします。

いやー、しかしホントびっくりしたですよ。
こんなところで大門に会えるなんて。



■ついでに関連リンク

この時のロケのお世話をした人の話

犬島の雰囲気を掴むなら↓

その1
その2
その3
その4